法定福利厚生とは?ブラック企業をしっかり見極めてホワイト企業に入社するコツを解説

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「勤めるなら福利厚生がしっかりとした会社が良い」ということは、年長者から就職する者へのアドバイスとして一般的です。でも、なぜ福利厚生が大事なのでしょうか。そもそも福利厚生とは、なにを指すのでしょうか。ここでは、知っておかないと後悔する福利厚生の意味やその種類をご紹介します。

福利厚生の意味と目的

福利厚生とは、企業が従業員に対して支給する「給与や賃金以外の報酬」のこと。その企業で働く特典と言っても良いでしょう。従業員やその家族にさまざまな経済的サポートをすることで従業員の暮らしを充実させ、働く意欲を高めることを目的としています。

福利厚生には「法定」と「法定外」がある

福利厚生には、法律によって企業に措置が義務付けられている「法定福利厚生」と、企業が任意で措置する「法定外福利厚生」の2種類の措置があります。それぞれの措置に該当するものを下記にまとめました。

■ 法定福利厚生

健康保険料、厚生年金保険料、介護保険料、労働保険料(雇用保険料および労働者災害補償保険のための保険料)、児童手当拠出金、障害者雇用納付金、労働基準法に基づく災害補償の費用、健康診断のための費用(事業者は規模の大小に関わらず従業員に健康診断を受診させる義務があるため、ここでは法定福利厚生に加えて表記)などの負担。

■ 法定外福利厚生

会社が独自で定める福利厚生で、社宅の住宅手当、慶弔見舞金、疾病見舞金、災害見舞金などの手当、財形貯蓄制度の制定、社員食堂、社員診療所、社員保養所などの設立、法定健康診断の上積み(がん検診など)、資格取得や自己啓発の支援、文化・体育・レクリエーション活動の支援などがあげられます。

福利厚生が受けられるのは、正社員だけではない

基本的に、福利厚生の対象者は「従業員」ということになっています。「従業員」には、正社員のほかに、契約社員やアルバイト(またはパートタイマー)なども含まれます。しかしながら、非正社員の福利厚生がどれだけ充実しているかは、企業によってまちまちです。正社員以外にも福利厚生が手厚いようなら、優良な企業と推測できます。

気をつけたいのは、「法定外福利厚生」だけが良い企業です。そういった企業は、人材確保のためにスポーツ施設やレジャー施設を格安で利用できることなどをアピールする一方、「法定福利厚生」をきちんと措置していない場合があります。いわゆるブラック企業の疑いが高いです。また、「法定外福利厚生」は任意なので、人材募集の時点で求人サイトなどに明記されていても、業績悪化に伴い廃止することが可能です。

福利厚生とは、企業が従業員とその家族の生活向上や健康をどれくらい考えてくれるかというバロメーターです。就職するなら、安心して長く働ける優良企業を選びたいもの。福利厚生をしっかりとチェックして、ホワイト企業かどうかを見極めましょう。

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