売れる靴販売員はファーストアプローチが違う!必要な知識とトークとは?

もしみなさまが靴売り場で働くとしたら、どのようにしてお客さまの対応をするでしょうか。
靴の販売をスムーズに行うには、アパレル販売員とは少し違った接客トークが必要になるのです。
今回は、靴販売員に欠かせない接客のコツやトークバリエーションを解説していきます。

さりげない動的待機で入店につなげる

接客をしていないときは常に動的待機を心がけ、お客さまが入店しやすい状況を維持することが大切。
そしてお客さまが来店されたタイミングに合わせて、「いらっしゃいませ。こんにちは!」と自然な笑顔で明るくお迎えします。

お客さまをきちんと観察しましょう

接客に入るにはファーストアプローチが必要となりますが、お声がけの前にお客さまをきちんと観察します。
今履かれている靴のデザインや特徴、バッグや服装の好みなど、外見から見てとれる情報をさりげなく確認してください。

ファーストアプローチのタイミングはお客さまに合わせて

ファーストアプローチは、お客さまの動きに合わせて行います。
もっともわかりやすい例としては、お客さまが靴を手に取ったときのお声がけです。
ときには、商品に触れずに立ち止まったまま気になる靴を見ているお客さまもいらっしゃいます。 このような場合には、「どうぞお手に取ってご覧くださいませ」とお声がけをしましょう。

ファーストアプローチは見ている靴の特徴を応用する

ファーストアプローチでは、お客さまが手に取って見ている商品の特徴やメリットを簡潔に伝えます。
具体的には、「そちらのパンプスは7センチヒールなのですが、インソールに低反発素材を使用しておりますので、疲れにくい仕様となっております」や、「デザインは紐靴のように見えますが、マジックテープタイプですので着脱しやすいようにつくられております」など、商品情報を交えながらのアプローチが最適です。

ファーストアプローチからニーズチェックへつなげる

先ほど解説したように、商品情報を交えたファーストアプローチを行うことで、お客さまのニーズチェックにつなげることできます。
たとえば、「そちらのパンプスは7センチヒールになります」という情報を提供すると、「5センチくらいのヒールを探しているのですが」といった要望を引き出しやすくなり、さらに具体的なニーズチェックが可能になります。

■ ニーズチェック:ステップ1

お客さまが探しているデザインや要望をひとつずつ確認しながら、希望に沿った商品をいくつかお見せします。
「お探しのお色はございますか」や「ヒールの太さはこちらの靴と同じくらいでよろしいでしょうか」など、色・素材・ヒールの高さ・デザインに関するヒヤリングを行います。

■ ニーズチェック:ステップ2

デザインに関するニーズチェックを行った後は、「おもにお仕事用にお使いになるのでしょうか」というように、用途を確認することも大切です。
それは、使用するシーンを知ることでより良い商品提案が可能になるためです。
たとえば、「お仕事でお使いになるのでしたら、こちらのようにソール部分に厚みのあるデザインがおすすめです」と提案しながら、「ソールに厚みがあると歩くときの衝撃が軽減されますので、長時間履かれても足が痛くなりにくいという特徴があります」など、それぞれの用途に適した機能をもつ商品をおすすめすることができます。

足の特徴に見合ったデザインをおすすめする

足の形は様々。 お客さまそれぞれの足の特徴を見極めたうえで、ぴったりなデザインをおすすめします。
まずは接客トークのなかで、「靴を履いていて痛くなりやすいところや、履きづらいと感じるデザインはございますか」など、お客さまの率直な意見をうかがいます。
その後にお客さまの足の特徴を実際に確認し、最適なデザインを提案しましょう。

足の特徴別 おすすめデザインの例

■ 幅広

〇 ラウンドトゥ
× ポインテッドトゥ

■ 甲高

〇 履き口が広めのデザイン
× タイトなシルエット・ファスナーなしブーツ

■ 甲が薄い

〇 紐靴・ストラップ付き(前部分のみ中敷きを入れても可)
× 甲の部分が浅いデザイン

クロージングではお手入れ方法をお伝えましょう

購入する商品が決まったタイミングや会計時には、素材にあわせたお手入れ方法を説明しましょう。
たとえば一般的な革靴ならば、『①靴ブラシで汚れを落とした後、布にクリーナーをつけて汚れを拭き取る ②布に靴用クリームをつけて薄く塗布する ③全体を磨く ④20センチほど離れたところから防水スプレーをかける』といった手順で、お手入れをしていただくようおすすめします。
最後には、「週に一度くらいのペースでケアしていただくと、きれいな状態で長くお使いいただけます」と付け加えると、よりわかりやすいです。

最後に

お買い上げいただいた靴を快適に、そして長く愛用していただくには、丁寧なニーズチェックと説明力が必要だということがわかります。
足型の特徴やそれに適したデザインといった専門知識を深めるとともに、お客さまに寄り添う接客対応を心がけてくださいね。

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