感謝されるとやりがいを感じる!「ありがとう」と言われる接客術

店頭での「ありがとうございます」という言葉は、販売員からお客さまへご来店やお買物への感謝の気持ちを伝えるだけのものではありません。接客でご満足をされたお客さまから帰り際に「ありがとう」と言っていただけることがあります。
今回は、お客さまから「ありがとう」と言っていただける接客術をいくつか解説しましょう。

あいさつは心を込めて

お客さまが来店なさったときの「いらっしゃいませ」、お帰りになる際の「ありがとうございました」というあいさつは、接客業においてなくてはならないものですよね。
これらのあいさつは、あらゆる接客業において基本となる言葉だからこそ、心を込めて伝えなくてはいけません。
お客さまがいらしたときには、「いらっしゃいませ。こんにちは!」とご来店いただいた感謝の気持ちを込めて自然な笑顔でお迎えします。
お買いものを終えたお客さまがお帰りになる際には、「ありがとうございました。またのお越しをお待ちしております。」と出口までお見送りを。
お出迎えからお見送りまでのあいさつを心を込めて行うことで、目的のものを購入できた満足度だけではなく、サービス面の満足度も向上させることができるのです。

お客さまの気持ちを先読みした行動

たとえばアパレル販売員には、お客さまのご要望にお応えする対応力が求められます。
さらに、お客さまが言葉にされるご要望だけではなく、表情や動作といったシグナルを読み取り、最適なタイミングで的確なサービスを提供することが大切です。
お客さまが商品を手にしながらまわりをご覧になっているときには、鏡がある場所へ迅速にご案内をし、サイズを確認している場合には展開しているサイズをお知らせします。また、タグや品質表示をご覧になっているお客さまには、素材や洗濯方法を説明するといった対応があげられます。
お客さまの気持ちやご希望を察知し、それぞれの状況に見合ったサービスの提供こそが『かゆいところに手が届く接客』と感じていただけるのではないでしょうか。

時間と手間を惜しまない

お客さまからのご要望には、繁忙と閑散にかかわらず笑顔でスピーディに対応します。
たとえば、お客さまが希望されるサイズやカラーが店頭にないときには、「在庫を確認してまいります」と伝え、すぐに商品管理台帳やストックルームで確認します。
店舗在庫が欠品している場合は、「系列店に在庫があればお取り寄せも可能でございます」という提案をし、他店の在庫の問い合わせをします。
お客さまのご要望に沿うためには、どんな状況においても時間と手間を惜しまずに真摯な対応を心がけてください。

お客さまの話に耳を傾ける

接客での説明といえば、素材やサイズ感、展開しているサイズやカラー・コーディネートの提案、着まわし提案、お手入れ方法など、商品にまつわる情報提供を行うイメージがありますよね。
でもじつは、その接客に対する満足度を高めるために重要なことは、『いかにお客さまの話に耳を傾けるか』なのです。
具体的には、ご要望をうかがうときも『商品をご使用になる場面や日時』だけではなく、『普段から利用されているショップやブランド、お洋服の好み、お好きな色』など、お客さま自身の情報もさりげなく確認していきます。
このとき、矢継ぎ早に質問することがないように、適度なあいづちを取り入れながら会話のキャッチボールをすることを意識しましょう。
これにより、必要な情報を確認できるとともにお客さまが重視しているポイントも把握することができるため、よりご希望に近い商品提案が可能になります。
そしてなによりも、お客さまとの信頼関係と接客に対する満足度を向上させることができるのです。

お客さまのことを覚えている

1~2回利用したお店のスタッフに名前や顔を覚えられていると、なんだかうれしい気持ちになりますよね。
一日のなかでたくさんのお客さまを接客するお店では、すべてのお客さまを覚えるのは難しいですが、ひとりでも多く覚えられるように工夫することが大切です。
そのためには、カスタマーカード(顧客名簿)を積極的に活用します。
接客した日時やお買い上げいただいたアイテム、交わした会話、その方のイメージや好みなど印象に残ったポイントを記録しておきます。
また、可能であればお客さまのお名前やご住所をうかがい、サンクスDMを郵送します。
このように、接客内容を振り返りながら情報を記録に残すことで、お客さまを覚えやすくなるのです。
そして、覚えているお客さまが再来店されたときには「○○さま、いらっしゃいませ!」とお名前をお呼びしましょう。
お客さまのほとんどは、自身のことを販売スタッフが覚えていてくれたことを、きっと喜ばれるはずです。

最後に

お客さまに「ありがとう」と言っていただくためには、いかに充実した空間と質の高いサービスを提供できるかがキーポイントになります。
今回解説したノウハウは売場によっては対応が異なる場合もあるかもしれませんが、できるだけ積極的に実践しながら、お客さまに喜んでいただける接客術を身につけたいですね!

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